高温環境で考えられる障害:

高温環境で考えられる障害:

01 油圧システムの故障:

油圧システムでは、パイプの破裂、ジョイントオイルの漏れ、ソレノイドバルブコイルの焼損、油圧バルブの詰まり、高温環境での高騒音などの誤動作が発生することがよくあります。

アキュムレータを使用するシステムは、作動油の温度が高くなることで損傷する可能性があります。

夏に老朽化した回路は、金属の熱膨張と収縮により亀裂が発生しやすくなり、その結果、短絡障害が発生します。

制御盤内の電気部品も高温期には故障しやすく、産業用制御コンピュータやPLCなどの主要な制御部品もクラッシュ、動作速度の低下、制御障害などの故障が発生する可能性があります。

02 潤滑システムの故障:

建設機械を高温下で長期間運転すると、潤滑系の性能が低下し、オイルが劣化し、シャシーなどの各種変速機が摩耗しやすくなります。同時に、外観塗装層、ブレーキシステム、クラッチ、スロットル制御システム、金属構造にも影響を与えます。

03 エンジンの故障:

高温下ではエンジンが沸騰しやすくなり、エンジンオイルの粘度が低下し、シリンダー抜けやタイル焼けなどのトラブルを引き起こします。同時にエンジンの出力も低下します。

継続的な高温ではラジエーターの透過性に対する厳しい要件があり、冷却システムが高負荷で継続的に動作する必要があり、ファンやウォーター ポンプなどの冷却システム コンポーネントの寿命が短くなります。エアコンのコンプレッサーやファンを頻繁に使用すると、故障につながりやすくなります。

04 その他のコンポーネントの障害:

高温多湿の夏場にバッテリーの通気口をふさぐと、内圧が上昇して爆発する恐れがありますので、ご注意ください。

サマータイヤを高温環境で使用すると、タイヤの摩耗が悪化するだけでなく、内部の空気圧の上昇によりタイヤの爆発を引き起こす可能性があります。

夏にはトランスミッションベルトが長くなり、トランスミッションのスリップや磨耗の加速につながる可能性があり、適時に調整しないとベルトの破損やその他の故障が発生する可能性があります。

キャブガラスに小さな亀裂があると、夏場には内外の大きな温度差や水の飛沫により、亀裂が拡大したり、破裂したりする可能性があります。


投稿日時: 2023 年 9 月 12 日